昨日の新聞に「AYA世代のがん患者」に関する記事が掲載されていた。
若い時にがんを発症した「AYA世代」と呼ばれる患者への対策が課題になっている。がん患者全体に占める割合は小さいが、希少がんを含めがんの種類は多い。進学や就職、結婚、出産など人生の節目に直面し、ほかの世代とは違った悩みを抱えている。
「AYA世代」とは初めて聞く言葉だった。
思春期(Adolescent)と若年成人(Young Adult)を組み合わせた言葉で、主に15歳~39歳をさすそうだ。
この説明を読んで、従来の「青年」という言葉とどこが違うのだろうと一瞬、疑問に思った。
年齢的には重なりそうな気がするが、「青年」という言葉には「未婚・独身」という意味を言外に含んでいて、暗に既婚者は除外するような気がするから、未婚・既婚を問わない「AYA世代」という言葉を作ったのだろうか。
AYA世代という特別な言葉は無かったが、そもそも膠原病の全身性エリテマトーデス(SLE)は、AYA世代そのものが患者の主流だったから、こういった問題に対する対策の蓄積は膠原病関係にはかなりあると思っている。
30数年前、私自身も30歳で発病して、がんのAYA世代と同じような悩みを抱えていた。
がんやSLEなどと言った病名のいかんにかかわらず、15歳~39歳頃の若年層の患者の共通の悩みや問題ではないかと思う。
そういう意味で、特定の病名に拘って個別化してとらえないで、様々な病気で、この世代の患者さんの問題として「ノウハウを共有化」してほしいと思う。