一昨日「オーバーブッキングで大混乱」と伝えられた巨大ホテル①の450席ある食堂は、強烈な体臭と香水の香りが入り混じり、鼻をつまみたくなる。(※外国人は体臭の強い方が多いのかな?)
もう暇な時間帯などないから、選手との会話を楽しむなど、問題外。ひたすら、下膳作業を手伝う。
下膳をしながら、ふと今しがた入ってこられたお客さんを見ると、足を引きずって杖をついていらしゃるので、「こんばんは!」と挨拶した後、思わず私の足をさすって、「足がお悪いのですか?」という意味の合図をしたら、目で「そうだ」と合図された。見ていると、お一人でメニューコーナーに行かれる。
片手で杖をつき、もう一方の手にトレイを持って料理を取ることは無理だと思い、かけ寄って「お手伝いしましょうか?」と英語で言ってみた。エチオピアのコーチの方のようだったが、彼も英語が得意でないのか、私の申し出にただ頷かれただけだった。
トレイの上に大皿とパン皿をのせて、彼の後に従う。彼はスプーンやナイフ・フォークを取って、私の持つトレイに入れる。紙ナプキンを入れる。パンを入れる。スライスオニオンや野菜を入れる。チリソースをかける時に、「野菜にはこれをかける」と英語でボソッと言うので、「お国はどちらですか?(英語はほとんどこれしか言えないので、例え国がわかっていても、こう尋ねる:笑)」というと「エチオピアだ」と言う。
スープのスプーンを手に取ったので、おわんをトレイに乗せて、スープを入れてもらう。鶏肉の料理のところで、「これは何?」と聞かれたので「チキンです」と答える。オレンジジュースをコップに入れて、トレイにのせられる。そして、「もう終わりだ」と目で合図されるので、テーブルにご案内して、ミネラル・ウォーターのペットボトルを彼のテーブルの上に置いておく。
英語がしゃべれたら、もっといろいろなことをしてあげられたのかもしれないが、彼も英語がしゃべれないみたいだし、そういう手助けを人前でされることを彼は望んでいないかもしれないと思い、もうそれ以上は手伝わなかった。
でも、これが昨夜の私の一番の思い出。また思い出ができてうれしい。
そして、おまけは、何と偶然にも、夫を知っている同じ市在住のボランティアさんに出会ったこと!彼は夫の中学校の後輩で、同じクラブだった上、仕事の上でも一緒したことがあると言う。
¡Vaya sorpresa!