平成30年2月23日の第66期王座戦2次予選で、聡太くんは畠山鎮7段と対戦した。
その時の心境を畠山鎮7段が、AbemaTVで順位戦B級1組の「郷田9段と橋本8段戦」の解説を務められた際に吐露されて話題になったことがあった。
私もブログにその時の思い出を記録している。今はもうYou tube動画は見られないが、幸い、言葉を少し書き取っていた。
「藤井聡太全局集平成30年度版」には平成30年2月23日の第66期王座戦2次予選の対局が収録されていて、畠山鎮7段が解説されている。
当時の状況や気持ちが整理されて文字化され、最後に奨励会幹事を長年務められ、棋士を指導する立場にあった方の「老婆心ながら、切に思う」言葉が胸を打つ。
だいたい、こういう内容。(意訳 詳細は本で読んでください。)
当時は藤井はまだ中学生だった。長年、奨励会幹事をしてきたので中学生の指導の経験があるが、実際に対局で盤を挟むのは不思議で複雑な心境だった。しかし、いざ対局が始まると何の違和感もないことに驚いた。一生懸命に盤上の手を読んでいることがすぐにわかった。当時の藤井は多くのマスコミの取材の中、時に意地悪な質問や品のない、場違いな問いかけ、無礼な態度にも顔色をかえずに棋士として対応していて、まるで大人と中学生が逆ではないかと思うような光景も何度かあった。開始1時間もすると私の気持ちは畏怖から尊敬に変化した。
(対局の解説が続く)
今後も大きな伸びしろがあり、10代としての日常をひたむきに取り組めば人々の想像を超える棋士になるだろう。将棋界でも心配する声は多いが、師匠以外の棋士や、大人達が藤井を酒席や宴席に誘うなど親しい振りをすることには将棋界内外、十分警戒して欲しい。老婆心ながら、切に思う。
将棋界のことはよく知らないが、観る将2年ともなれば、いろんな話を小耳にはさむようになった。(((^^;)
競艇や競馬、マージャンなどの賭け事が悪いとは言わないが、誘われて度を過ぎて夢中になり、素晴らしい才能を十分に花開かせることなく終わろうとしている奨励会員や棋士の話を聞く。
だから、私も老婆心ながら、切に願う。