歳を取ってエストロゲンの低下とともに、女性の得意分野である「並行して物事を処理する能力の低下」を痛感させらる昨今。
今までなら関連のない作業を同時にこなせていた。
たとえば、入浴後に、髪の毛をドライヤーで乾かしながら、ガスコンロで明日の朝食用の卵を茹で、頭の中では明日の仕事の段取りをシュミレーションする、なんてことは当たり前にできた。
ところが、日曜日の夜、上記の2つ、髪の毛をドライヤーで乾かしながら、ガスコンロで明日の朝食用の卵を茹でていて、ガスの火を消し忘れて寝てしまった。
そのことに気が付いたのは、翌朝、起床時。
一瞬血の気が引いたが、ゆっくり眠れたわけだから、火災は起きなかったようだと感謝して、そっと3階の自室のドアを開けると、廊下の電灯がつきっぱなしになっている。寝に上がるときに、廊下の電灯を消し忘れたのだろうか?
そろりそろりと2階のLDKへ降りていくと、LDKも電灯がつきっぱなしになっている。
こわごわとガス台のお鍋を覗き込むと、空っぽのお鍋の中に卵が一つ。
すぐに習慣で、卵を水に浸すという意味のないことをしてしまった。(-_-;)
そこで、はっと思い出した。
前夜は一時的に自室に上がったのだが、自室に居る間にそのことを忘れて寝てしまったのだ、ということを!
だから、廊下やLDKの電灯が消されていなかったのだ・・・。
と同時に、もう一つ思い出した。
以前にもよく似たようなことがあったことを!
昼食後に夕食用の卵を茹でていた。すっかりそのことを忘れてしまって3階の自室にいたら、下でパカーン!という音がして、何だろうと2階へ降りていったら、台所のガス台の周りに茹で卵が粉々に飛び散っていたことを・・・。
あの時は、すぐに空になった熱々のお鍋に水をかけたのだった。
他にも漢方を土鍋で煎じていて、そのことを忘れて異臭が漂い、気が付いたこともあった。
以前の例は普通のコンロだったが、2014年にガス台周りをリフォームした際に、センサーコンロに改めていた。
だから、今回はセンサーが異常を感知して、自動的にガスを消してくれたのだった。
パネルでいろいろ設定操作できる多機能コンロを初期設定のまま、使っていた。
というより、多機能には興味がなくて、初期設定を調べたこともなかった。ガス台は煮炊きができればそれで十分と思っていたから。
しかし、今回は「コンロ消し忘れ消火機能」が働いて、点火後120分後か、もしくは30分後(高温の場合)に自動消火してくれていたのだろう。
日頃、この安心・安全機能のおかげで、勝手に火が小さくなったり、火が消えたりすることがあるのを不便だと、不満を漏らしていたが、この機能のおかげで、家と命が助かったのだと心から感謝している。
と同時に、もう複数の作業を並行して行わないように心すべきだと痛感した。
以前のようにはもうできないのだと、しっかり認識して、欲を出さないで、一つ一つ堅実に物事を処理していくべきだと。
それは火事につながるような台所仕事だけでなく、例えば、通帳の保管場所を変更したというような作業でも、以前ならBGMを聴きながらの鼻歌作業でもしっかり変更場所を覚えていたが、最近は変更場所以前に、場所を変えたということを忘れてしまっていて、家探しすることが多くなった。その作業をしているときに、それに意識をしっかり集中していないとその作業をすら忘れるように衰えてしまったのだ、と思う。
歳を取れば、誰にでも起こりうることなので、必要以上に悲観する必要はないが、忘れないようにするシステム、忘れてもすぐに思い出せるようにするシステムを、自分なりに構築することが必要になっていると痛感している。
知人は、最近のうっかりミス(鍋の空焚き・炊飯器のスィッチの入れ忘れなど)を忘れないように、全部書き留めて記録しているという。
夫は、パスワードを紙に書いてPCに貼り付けるようになっているが、これはいくらなんでも止めてほしい。(-_-;)
私が今一番心配していることは、教会会計で今まではPCで記帳入力だけだったが、今春から教会の現金出し入れを担うようになったことだ。
いろんな通帳や書類、はんこを預かってお金の出し入れも管理していかなければならなくなったことで、これに「忘れによるミス」は許されないから、引き受けた時からしっかりとした意識改革が必要だと心していたが、その矢先のコンロの火の消し忘れに、少しショックを受けている。