ロビー・ラカトシュの曲に「La Boheme」と「Les deux guitares」がある。
Roby LAKATOS, Les deux guitares
これらはどちらも、シャルル・アズナブールの曲をロビー・ラカトシュが "mixed with origenal"でアレンジメントした曲だが、元曲を超えて魅惑的に変身している。
超絶技巧のバイオリニストであるだけでなく、この編曲の才能がロビー・ラカトシュの大きな魅力だと思う。
シャルル・アズナブールといえば、シャンソンだけれど、私たちの世代では名前だけしか聞いたことがない存在。(((^^;)
もちろんこの2つの曲は、ポール・モーリアなどのムード音楽でメロディラインだけは聴いたことがあったが、シャルル・アズナブールの歌で聴いたことはなかった。
1965年の「ラ・ボエーム La Bohème」は、画学生だった男がかつて住んでいたモンマルトルのアトリエを訪れ懐かしむという内容の曲だという。
La Bohème
20歳前の人には知りえない頃の話だが
その頃僕たちが暮らしていた
モンマルトルの部屋の窓辺まで
リラの花が届いていた
僕たちが知り合った
みすぼらしい小さな部屋は
彼女との愛の巣だった
いつも僕は餓えを叫んでいたが
君は裸で絵のモデルになってくれた
ラ・ボエーム、ラボエーム
それは僕たちの幸せの証
ラ・ボエーム、ラボエーム
二日に一度しか食事にありつけなかった
一方、1959年の「二つのギター Les deux guitares」 にはロシア民謡のメロディーが散りばめられた曲だという。
Charles Aznavour - Les deux guitares - a l'Opera Garnier 2008 - 79 Faust
ジプシーが二人
真夜中の闇を震わすように
ギターをかき鳴らし続けている
訳も無く想い出の数々が僕に寄せ来て
苦しみであふれそうになる
愚かな僕の青春時代が
彼らの指の動きにつれて甦る
ああ、もう一度、もう一度、もっと、もっと、何度でも
ああ、もう一度、もう一度、もっと、もっと、何度でも
こうして、元曲を聴き、ポール・モーリア(だったかな?)の編曲を思い出し、ロビー・ラカトシュの「La Boheme」と「Les deux guitares」を聴くと、まったく別の新しい曲に仕上がっている。