39歳でようやく病の床から立ち上がることができ、少しずつ夢を持つことができるようになった。
「私は道を歩く旅が好きだ」と認識したのは、47歳のときに、初めて一人で「暗がり峠越え」をした時だったと思う。
ステロイド剤で落ちた筋肉のリハビリが必要なことも知らずに、やみくもに歩いて膝をやられた。
その後も、膝をかばいながら、あちこちの古道を歩いた。
熊野古道を歩いたのは2004年だった。
この時、熊野古道はまだ世界遺産に認定されていなかったが、熊野古道はスペインの世界遺産「サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼道」と「姉妹道」の協定を結んでいると聞いた。
その時、初めてこの世界遺産の道を歩きたいと願った。そして、スペイン語の勉強を始めた。
いつか、「サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼道」を歩きたいと資料を集め始め、初めて「海外一人旅」に挑戦したのは2012年57歳のスペイン・マドリッド街歩きだったと思う。
痛めた膝は2006年に手術して、おかげで正座もできるし、階段も走って登れるが、2014年の「ギリシア一人旅」の時に少しお洒落して、ブーツと踵の少し高い靴で歩きまわったら、外反母趾になって、歩くのが辛くなった。
2014年7月に専門医に足底板を作ってもらって、先生が指定するウォーキングシューズでまた何とか歩けるようになった。
が、出発前に防水スプレーをしてから靴がきつくなったような感じで、今回の旅では足の爪が皮膚に食い込んで腫れあがり、抗生物質を塗ったり、テーピングをしたり・・・と、かなり足に悩まされた。
痛い足をかばいながら、ヨロヨロと歩いている時、もしかしたら私はマゾではないか?とか思ってしまう。(((^^;) バスに乗れば良いだけなのに、それでも歩きたいのだ。雨が降っていても歩きたいのだから、本当に困ったものだ。
帰国後、「サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼道」を歩きたい、という夢をまた考え始めた。
この足と歳では、もう一人歩きは無理だろうか?
行程を10回ぐらいに分けたら、私でも歩くことができるだろうか?
一人では危険だったら、夫が65歳になるのを待って、一緒に歩いてほしいと頼んでみようか・・・。
とか、いろいろ考え始めた。
私の夢の写真。