その後、韓国ドラマを注意してみていると、若い人でもアメリカ合衆国の意味でmigugを口頭語でも使っているので、日本の「米国」とは異なり、かなり一般的な言葉だということがわかった。
今日は、某動画サイトで韓国ドラマ「7級公務員」を見ていて、「メリヤス」という語が気になった。
女主人公の父母の会話で、「綿の(肌着)」にあたる韓国語音声がmeliyaseuだったので、驚いた。
こんな場面で、meliyaseuという音声が聞こえるのだ。
日本語には、今はほとんど使われないが「メリヤス」という言葉がある。「メリヤス」とは確か「綿の」の意だったような気がする。「メリヤスのシャツ」とか「メリヤスのパンツ」とか、私が子どもの頃には日常的に接した言葉だったが、今はもう私たちの世代でもほとんど聞くことがない言葉だ。
それを韓国では今も使っているのかと驚いた。
さらに、韓国ではどのような経路でこの言葉が使われるようになったのだろうか、と疑問に思った。
日本語の「メリヤス」という外来語は、ポルトガル語、あるいはスペイン語のmediasが起源だと言われている。綿糸や毛糸などをよく伸縮するように編んだ布地のことだと言われている。ポルトガル語は知らないが、スペイン語では今でもmediasを「靴下・ストッキング・メリヤス編み」の意味で使っている。
ポルトガル語やスペイン語由来の外来語となると、南蛮貿易の時代に入ってきた「カステラ」や「タバコ」「カルタ」と同じ類の言葉ということになるのだろうか。日本には南蛮貿易を通して入ってきた語だとして、では韓国ではどうしてこの語を同じ意味で使うようになったのだろうか?
考えられる推測の一つは、日本と同じように南蛮貿易を通じで直接にポルトガル語やスペイン語から流入した場合。ただし、この場合は韓国語の音韻体系に変換されて入ってくると思うから、ポルトガル語やスペイン語のmediasが韓国語のmeliyaseuという音声に置き換わるのかどうかは知らない。
例えば、「雪の女王」でバッハのゴルドベルク変奏曲が出てきて、ドックが「バッハ」の名前を発音したときの韓国語音声はGoogle翻訳ではbaheuと表記されているが、私には「ハーウェ」と聞こえ、同じ音声「Bach」が日本語では「バッハ」で韓国語では「ハーウェ」になるのかと驚いたものだった。*私は韓国語、全く知らないので、韓国語の音韻体系、わかりません。(((^^;)
もう一つは、日本を経由して、例えば日本の植民地時代に日本語の「メリヤス」から流入した場合だろうと思う。
隣国どおしで、同じような音の外来語を使っている経緯をぜひ知りたいと思いながら、ドラマを見ていた。