マンスは、ヒョンビンの演じた役の系譜では「ジオ」に繋がるような気がする、と。
精神を病んで発病したマンスよりも、発病前のマンスに気が重くなった。
この気が重くなる、というところが、どこかジオに似ていると感じたのだろう。
振りかえってみれば、ヒョンビンが演じた役柄は全部「善人」だと思う。
マンスもドンス(予告編だけでまだ観ていない)も、結局は善人の部類に入るだろう。
善人ではなくて、「悪人」を果たしてヒョンビンは演じることができるだろうか?
それが、「私は幸せです」を見終わった後の、率直な感想だった。
今日、届いた『ヒョンビン デビュー10周年記念コレクションDVD「HARMONIOUS-HIS MEMORY HIS STORY SINCE 2002」』の中で、ヒョンビンが兵役に行っている時に「チング」の監督が「彼らの生きる世界」の監督との会談の中で、こんなことを言っていた。
どの場面もポイントは彼のまなざしなんですよ。(中略)ヒョンビンには演じられない役柄があるのではないかと思います。彼の目はショーン・ペンに似ている。ペンはヒョンビンよりイケメンではありません。でも、まなざしにものすごい力がありますよね。彼が一番いい演技をしたと私が思う作品は「カリートの道」です。髪がクリクリのユダヤ人弁護士役でした。麻薬もするガラの悪いエリートです。ヒョンビンにあの役が演じられるのかというと、ある意味自分を捨てないとダメでしょう?完全に壊れなきゃ、できません。そういう境地に達してほしいんです。演技の幅も一気に広がります。
ヒョンビンがデビュー前にオーディションを受けた時の、スカウトの印象も力強い「まなざし」だったというから、プロ筋では、ヒョンビンの俳優としての一番の魅力は「まなざし」にあると見ているようだ。
目ですべてを語ることのできる俳優。
彼の美しさとまなざしが、人々を魅了する。
その美しさとまなざしで、更なる新境地を切り開いてほしい。
その美しさゆえに、一層、悪が際立つような新境地を・・・。
You Tube にあるヒョンビンのデビュー前オーディションの動画。