私たちの懇願にも耳を貸さず、頑固に自分の意思を押し通し続けた。
その結果、どうなったか!!!!
11日目の今日もまだ、母は死ねずにいる。
人間の「生き死に」は、人間が自由勝手に決めることはできない。
人間の「生き死に」は、神さまの御手の中にあることを思い知らされている。
一昨日の母。何も食べない、飲まないのに不思議なことに便も尿もまだ出る。
おまけに、前の病院で抗がん剤治療1クールしてもどうしても縮小できなかった左鼠径部リンパ腫の拳大の癌のコブが消失してしまって、驚いている。食べないので、癌細胞が兵糧攻めにあって死滅してしまったのだろうか?訳がわからない不思議を次々に見せつけられて、私たち兄弟も右往左往する毎日。弟は宴会や会議や、いろんな予定をキャンセルして、毎週のように田舎に帰って、葬儀に備えて家の片づけなどをし、株の本家や株内の人に母の葬儀が近いことを伝えていたが...(^-^;)
食べないので、母の飢餓遺伝子のスイッチがONになって、身体が省エネモードで維持できるように変わってしまったのだろうと推測している。
今は身体の中に蓄えた脂肪を燃焼させてエネルギーに変え、身体中の全細胞から水分を絞り出して尿にして生命を維持しているのだろう。だから、母は日に日に痩せて、干からびていくように見えるが、まだ意識もあり、うなずきや手ぶりで自分の意思を伝えることができる。
性別と体重と基礎代謝量などから、専門家には残りの命の日数のおおまかな計算ができるのだろう。
先週、「今週はありません」とおっしゃった時は、まさか?と信じられなかったが、本当にそのとおりになってしまった。
付き添いが泊まり込める病室に替わり、毎日24時間を交代で母に付き添っている。桜の季節もいつしか終わり、新緑がまぶしい季節に移り変わろうとしている。