その場合、今シーズン後半と同じく、ロシアの至宝ザゴエフのポジションがなくなることになる。
元々監督は、ホンダをザゴエフのサブとして考えていたようだが、ホンダ自身が気がついていない彼の隠れた才能を引き出し、チームのために活かそうと思ったのか、途中から彼をセンターハーフのポジションで使うようになった。それはホンダにとっても不本意なポジションで、一時二人の確執が紙面を賑わした。
結局、ホンダは今のCSKAでは攻撃に絡めない目立たないポジションにも関わらず、チームをコントロールする要の選手として、高い評価を得るまでに成長した。
今、監督はハッキリ言っている。ホンダの方がザゴエフより上だ、と。そして、ザゴエフのことを心配している。MFとしてはホンダやママエフと競合し、ストライカーとしてはワグネルやドンビアと競合して、使えるポジションがないことを。
一方、ホンダは「自分の納得のいくポジションをさせてもらえなかったこと」を「悔しい思いをしたシーズンだった」と振り返っている。
では、今のCSKAでホンダの納得のいくポジションはあるだろうか?
よくわからないが、4-4-2システムでトップ下のポジションが無いならば、ザゴエフと同じで、ホンダの納得のいくポジションも無いのではないだろうか?
彼がポジション的に納得がいかないと感じるのは、センターハーフというポジションではなく、カウンターサッカーというCSKAの戦術に問題があるのではないかと思うのだが、スルツキ監督はロシアリーグの覇者ゼニトのようなサッカーをする気はないのだろうか?