言葉遣いに「親疎の別」があると教わっている。
友人や目下に対して使う場合(親称)と
目上や初めて出会った人に対して使う場合(敬称)の区別があり、
話し相手によって、代名詞や動詞の活用形などが異なる。
相手が友人や目下の場合は、「きみ」「きみたち」で「2人称」で扱うが
相手が目上や初めて出会った人の場合は、「あなた」「「あなたたち」で「3人称」で遇する。
ところで、「今日の御言葉」では以前から時々、スペイン語聖書の該当箇所を引用しているが、神を2人称で遇しているので、あれ~?どういうことなんだろう?と思っていたら、
今日のNHKラジオスペイン語講座でも、少しそのことに触れていた。
El Padre Nuestro(主の祈り)
Padre Nuestro que estás en el cielo・・・
(天にまします父なる神よ・・・)
この箇所で、講師の廣康先生が、
「神に対して、tú(きみ・親称)で話しかけています」と説明を付け加えられていた。
日本語聖書では、神に対しては可能な限りの最大限の敬意をはらう言語表現をしている。
「親称きみ」で話しかけるなんて、とんでもない!という雰囲気が感じられる。
スペイン語の親疎の別と日本語の場合とが同じ原理で分けられているとは思わないが、
「きみ」で呼びかけることの出来る「神」のイメージって、どんなのだろうと思ってしまった。