今朝のニュースで「指定難病306種類のうち、231種類のiPS細胞の作製に成功した」と報じられた。
ネットでは、以下の報道。
------------------------------------------------------------------------
基礎医学 | 2017.03.10 17:45
京都大学iPS細胞研究所は、国が指定する難病(306種類)の約8割にあたる231種類について、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を作製したことを明らかにした。
それぞれの難病の遺伝情報を持つ患者の血液などを用いて作った。研究機関に提供し、難病の原因解明や薬の開発に役立ててもらう。
作製したのは、パーキンソン病やALS(筋萎縮性側索硬化症)、腸に潰瘍や炎症が起きるクローン病などのiPS細胞。約5年かけて作った。患者が少ない難病は、薬の利益が見込めず、製薬企業が新薬開発を行いにくい。患者のiPS細胞を使えば、試験管内で病気を再現でき、薬の候補物質を試す研究が進むと期待される。
難病のiPS細胞は、理化学研究所バイオリソースセンター(茨城県)の細胞バンクに保存し、大学や製薬企業に提供する。欧米でも同様の取り組みはあるが、保存する難病の細胞の種類としては最多という。
仙台市で開かれた日本再生医療学会で発表した。
(2017年3月10日 読売新聞)
-------------------------------------------------------------
iPS細胞の作製に成功してから早10年が過ぎたが、これで難病の原因解明や治療薬の開発が一気に進むとうれしい。
30数年前に全身性エリテマトーデスSLEを発病した時は、自分がその後30数年も生き延びられるとは想像していなかったが、もしそれぐらい生きたら、当然病気の原因は解明されているだろうと思っていた。
しかし、まだ解明の糸口すら掴んでいないと思う。
それでも、せめて死ぬまでには解明して治療薬ができてほしいものだと切に願っている。
加齢黄斑変性やパーキンソン病の治療などに少しずつ成果をあげてきているが、SLEの治療や創薬はまだまだ。