見終わって先ず、主演のレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレットよりも、監督が誰なのか知りたくなった。
脚本、セット、撮影、編集、すべてにわたって圧倒的にすばらしいエンターテイメント作品だと感じたから。
久しぶりに映画らしい映画を見たような満足感でいっぱいだった。(^_^)v
この映画が空前の大ヒットをしたのもよくわかる。
個人的には、バンドリーダーのウォレス・ハートリーという実在の人物に興味を持った。
船が沈没するさ中にも、人々の不安を和らげるために自らの命は顧みず、演奏し続けたバンドのリーダー。
もう、これで演奏するのは終わりと仲間を解散させて自分も救助ボートに向かおうとするが、引き返して、一人で弾き始めたバイオリンの曲を聞いた時、涙があふれて止まらなかった。
彼が弾いた曲が賛美歌320番の「主よ御元に近づかん」だったから・・・。
*You Tube MARANATA JAPANさんより
うちの教会では、この歌を告別式の出棺の際に歌って、故人を見送る。私も地上での命が終わった時はこの歌で送り出してもらう。
バンドリーダーがこの歌を演奏し始めると、仲間が戻ってきて彼らも演奏に加わて、また引き始める。
この曲は、これから死にゆく人に永遠の命の希望を伝え、励まし、送り出す歌。
船と共に最期を迎えようとする船長。
同じく、船の設計士。
おそらく身体の具合の悪い妻を連れて逃げ出せなかった老夫婦。
子どもたちと船室に取り残された親子。
この曲に包まれて、死を迎えようとする。
最後にバンドリーダーは仲間にこう言う。
やがて、彼らの足元にも海水が迫ってくる。
信仰を持っていようがいまいが、死の淵を覗く時、その人の生きざまと品性が現れる。
怖い、隠しようがない、繕いようがない。。。
ジャックは最後までローズを支え、励まし続ける。自分の命を削って。
ジャックの励ましと約束で生き残ったローズ。
2人の魂が結びあわされる夢のようなこの場面。