ボラはドックに会ったことで、かろうじて平静を保っていた心をかき乱され、ドックに複雑な胸の内を素直に打ち明ける。
ボラの言葉を聞いたドックは、意を決したように立ち上がり、ボラに告げる。
そして、最後の思い出のつもりで、ボラに手を指し出す。
二人は初めて手をつないで、クリスマス週間の街を歩く。
二人にとって、「手をつなぐ」というのは特別の思い出。
8年前、滑走路を手をつないで疾走した。
ボラが8年前の少女だとは知らずに、亡き親友の妹だとも知らずに、運命の糸に導かれて、再び手をつないで二人で滑走路を疾走したあの日。
この思い出を胸に、二人はひっそりと別れようとするが・・・。