ラジオ放送の翌朝、ソジンは目覚めると、放送時のロビンの記憶が流れ込んできたのに気がつく。夜、ロビンは目覚めて、ラジオ放送開始以後の記憶が消えていることに気がついて、カン博士のもとを訪れる。
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(カン博士) 覚えていないって?
(ロ) ええ、放送の直前までは覚えてるんですが、その後は・・・何も覚えていないんです。これは何の症状ですか?教えてください。
(カン博士) 日中、ソジンが来たの。あなたの記憶がソジンに流れたみたいなの。それまで、これは別に特別な症状だとは思ってなかった。あなたがソジンの記憶を持ったときもあったでしょう。でも、ソジンは記憶が消えたことは一度もなかったわ。
(ロ) じゃぁ・・・
(カン博士) 2人にとって始めての症状ね。これは全く別の問題だわ。これまで、2人の間で何か変化は無かった?何かあったの?
<続きは、ロビンの回想の場面になる>
(カン博士) お互いのこと、わかった!? 私よりずっといい治療をしてきたのね。
(ロ) 治療だなんて、言わないでください。
(カン博士) ロビン、治療はあなたを破壊することじゃないわ。記憶は人のアイデンティティーよ。記憶が融合するのは、あなたとソジンが一つのアイデンティティーになることよ。それは2人が1人になるということなの。
(ロ) それは僕にとっては消えるということです。僕は消えたら、どこへ行くんでしょうか?ソジンの身体は生きてるのに、僕は最初から魂も身体もなかったんですか?
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ロビンにとって、恐ろしい宣告。
それまでは、ソジンが消滅治療を希望しない限り、自分の消滅はないと思っていたのに、ハナの提案で始めた「お互いをよく知る作業」が人格を自然融合する治療の役割を果たしていたことを知るのだ。
この結果、自分の記憶が消え始めたこと。さらに、それがソジンではなく、愛するハナが推し進めたことの結果であったこと。
この2つの事実がロビンを打ちのめし、彼は部屋に引きこもり、ハナと会うのを避けるようになる。
そしてこのことは、ロビンが誕生したのも消滅していくのも、引き金(導き手)はハナであることを意味する。
導かれた者によって、また元の場所にもどる、ということだろうか....