出発までに十分下調べをして準備をしておくと、現地で少し余裕が出る。
今夏の東ドイツ旅では、日程の最後の方、ベルリンでの3日間が準備不足だったと、少し反省している。予定をきっちり決めないで、フレキシブルに動きたいという思いもあったのだ。
ベルリン近郊のポツダムにある「サン・スーシ宮殿」
旅立つ前に、塩野七生氏の「皇帝フリードリッヒ二世の生涯 上・下」を読んで楽しみにしていた。
旅のガイド本に「入場券には入場時刻が指定され、夏の観光シーズンは2~3時間待ちとなることもある」と書いてあったのに、甘く見ていて何の準備もしていかなかった。
ベルリンのホテルで、慌てて、スマホでオンラインチケットWebにアクセスして、無事オンラインチケットを取ったが、プリントアウトするように書いてある。
旅先でプリントアウトできないから、スマホの画面を見せれば大丈夫だろうと思っていたら、これがダメだった。
「予約時間は10:20~」のチケットだったので、念のため、9時半頃に駈けつけて、入場券売り場に一番で並んでいたら、アジア人らしき婦人が来られたので、「日本人の方ですか?」と声をかけてみた。
個人客を案内されている日本人ガイドの方だった。
その方に、「オンラインチケットを取ったけれど、旅先なのでプリントアウトできなかったが、この画面を見せれば大丈夫ですよね?」と聞いてみたら、「ドイツでは人による。プリントしていなかったら、ダメかもしれないが、私が何とかなるように声をかけてあげるから・・・」と言ってくださった。
で、やはりダメだった。売り場のおばちゃんは私が見せたスマホの画面から目をそむけて、「インフォメーションへ行くように・・・」と言う。
私が見せたのは、スマホのこの画面。↓
実はこの画面の後に添付ファイルがあって、私はそれを見落としていた。この添付ファイルをプリントアウトしなければならなかったのだから、その画面を見せればOKだったかもしれないが・・・。
その添付ファイルを表示すると↓
結局、先ほどの日本人ガイドの方がドイツ語で売り場のおばちゃんを説得してくださり、おばちゃんが私の個人情報などをチェックして、それがチケットデータベースに登録されていたから、次のような許可証を出してくれた。↓
日本人ガイドの方のお話によれば、「これは救済措置だから、本物のチケットには引き換えてくれないが、これがあればサン・スーシ宮殿に入場することができる。入口の係員にも私がよく頼んでおいてあげるから、大丈夫!」と。
当日は空いていたから、画面のオンラインチケットではダメだと言われれば21ユーロを捨てて、新たに窓口でチケットを買い直せば済んだ話かもしれないが、本当に、何から何まで細かい心配りで助けてくださって、感謝している。
旅の空で助けてもらうと、人の情けがよけいに身にしみる。