5月24日の「イスラエル旅行―ゴラン高原」の記事の中で、「シリアの花嫁」という映画が紹介されていた。私も観てみたいと思って、上映館を調べてみたが、すでに上映終了だったので、レンタルDVDでこの映画を観た。
この映画の公式サイトはコチラ。※ここに掲載した写真は、このサイトの写真を使わせていただきました。
主演女優のヒアム・アッバスの圧倒的な存在感がすばらしい。彼女は、イスラエルのナザレ生まれのアラブ系パレスチナ人だという。
描かれているのは、イスラエル占領下のゴラン高原のイスラム教ドゥルーズ派の一家族の結婚式の一日の物語。ここは、もともとはシリア領であったが、1967年の第三次中東戦争でイスラエルに占領されて、多くの住人たちは“無国籍者”となり、新たに引かれた“境界線”の向こう側にいる肉親との行き来さえも不可能になったという。「叫びの丘」と呼ばれる場所に拡声器を握って立ち、向こう側にいる肉親と、近況や無事を確認し合う光景は悲劇そのものであるが、私たち無関係な日本人の目には滑稽にもうつる。
" 海 "という天然の防壁に守られて他国の侵入を免れてきた日本という国に住む私たちには想像もつかない世界がここには描かれている。海一つ隔てた、お隣の朝鮮半島の古来からの国情を考えてみても、日本という国が稀有の国であることを感謝する。が、反面、世界の交流から取り残されてきたのではないだろうか。まさに、ガラパゴス現象の弊害が今日のグルーバル化で顕著になってきたような気がする。
家族は、イスラエル・シリア・ロシア・イタリアに別れて住み、家族の会話も数カ国語が飛び交う。
ウズベキスタン・トルコ・エジプトなどの中近東を旅行したときもそのことを強く感じた。様々な民族が入り混じって住む光景が普通で、日常的に数カ国語が飛び交っているから、自国語以外の言語も話せるのが当たり前の世界。
それぞれが民族のアイデンティティを守りながら、互いに認め合って生きている。日本には無い世界。どちらが良いかではなく、こういった世界の存在することを知ることが国際理解の出発点だと思う。
ちなみに、先輩ご夫婦はこの映画を「みんぱくワールドシネマ」で観られたそうだ。次回の上映はクルド人を描いた、イラン映画の『わが故郷の歌』
毎週、礼拝でメッセージを聞いているけど、イスラエルの現状については、日本人にはまるで理解できません。(理解しようとしてないのかもしれませんが)
私自身、イエス様と今のイスラエルを結びつけて考えることができないのだと思います。
映画好きの私としては、是非レンタルしたいと思いました。
私は男女の愛情をこまやかに描いた映画は苦手で(^-^;)、
どちらかというとドキュメンタリ的なタッチの作品が好きなんです。
文学ではノンフィクション。少し偏っていますかね。。。